筋トレでロードバイクのフォームが改善する
ロードバイクのフォームは速度や快適さに影響します。
レースでもポタリングでも、適切なポジションでセッティングされたバイクでないと効率を大きく損ねてしまいます。
私はフィッティングの専門家ではありませんが、ストレングス&コンディショニングスペシャリストとしてヒトの筋肉についての知識はある程度あります。
そういった視点から見た筋トレでフォームが改善する可能性のお話です。
結論から言いますと
筋トレでロードバイクのフォームは改善します。
ここでいう「改善」とは自転車の上で前傾姿勢、つまりエアロフォームを楽に取れるようになることを意味します。
前傾姿勢のフォームで走れるということは
風の抵抗が減り、楽に速く走れる!ということです。
鍛え上げた筋肉があればよりアグレッシブなフォームで速く、長く走れるようになります!!
(ハンドルを下げる・ステムを伸ばすといった機材面はここでは触れません)
なぜ筋トレがフォームを改善するか?
筋力は全てのスポーツの基礎です。
自転車の乗車姿勢を支えているのも筋肉です。
ロードバイクの基本姿勢では、サドルより低い位置にハンドルがあり前傾姿勢を強いられます。
一見すると腕で上半身の前傾を支えているように見えます。
しかし実際に腕だけで姿勢を維持しようとすると上腕三頭筋が過度な仕事をするようになり、ごく短時間しか維持できません。
そこで背中と腹部の筋群の出番です。
広背筋や僧帽筋を始めとした背中の筋肉は大きく、フォーム維持に参加することで、ハンドルにかかる上半身の重みを効率的に支えることができます。
加えて脊柱起立筋群や腹部筋群、いわゆる体幹の筋群の緊張を維持する必要があります。
これがロードバイクには体幹が重要!とよくいわれる理由のひとつです。
一般的により深い前傾をとるほど腕、背筋、体幹筋群の筋力・筋持久力への要求は高まります。
「ブラケットポジションよりも下ハンを持っているときのほうが辛い感じがする」
「ハンドルを下げると前につんのめるような感じがして、パワーが出しづらい」
というのは誰しもわかると思います。
これらの経験は
「深い前傾姿勢をとるには腕、背筋、体幹筋群が必要である」
という主張を裏付けるものでしょう。
ということは…
「よりエアロなフォームで走るには筋トレで背筋群と体幹筋群を鍛えればいい。」
という答えに行き着くわけです。
筋トレは柔軟性も改善する
「体が硬いから筋力がついたってエアロフォームとれないよ…」
「筋トレよりストレッチしたほうが柔軟性が上がってハンドル低くできるんじゃない?」
フォームには柔軟性に関する悩みも尽きないものです。
ですがご安心ください。
可動域をフルに使った筋トレは間違いなく柔軟性を改善します。
これはまた別記事にして解説しますので、単純な話にまとめると
重たいバーベルを担いで自身の可動域を目一杯使ってエクササイズを行う
↓
自重&バーベルの重さも加わり、それだけ筋肉も伸ばされる=ストレッチされる
↓
柔軟性が向上しないわけがない
筋トレを行うことで体が硬い人でも、楽に走れる可能性が高まります。やらなきゃ損です。
効果は本当にあるの?
具体例として私自身のフォームを見てみましょう。
こちらは筋トレする前です。
体重67kg FTP270w程度でした。
体幹は薄っぺらく、ハンドルに寄りかかって体を支えて見えますね。体幹筋群の不足により深い姿勢を取ることができず、そのせいで下ハン握ってるのに全然エアロじゃないですw
ここから正しいフォームでスクワットとデッドリフト、補助としてベントオーバーロウ(背中を鍛える)を半年続けた結果…
↓
体重65kg FTP290w程度
股関節周りはボリュームを増し、背中はほとんど地面と平行になるまでエアロなフォームを取れるようになっています。
たった半年、適切に筋トレとバイクトレーニングを組み合わせただけです。
それだけでここまで走れるようになります。
(FTPも20w向上していますが、これも筋トレの効果が大きいです。この辺も今回の趣旨からは外れるので別記事で後日、詳しく語ります)
じゃあどんな筋トレすればいいの?
基本はスクワットです。
スクワットがどうして自転車のパフォーマンスアップに効果的かはこちらをご参照ください。
opnchantraining.hatenablog.com
スクワットの他にも自転車に効果的な筋トレを多数ご指導できます。
柔軟性や体幹筋力の不足によってエアロフォームを取れないと悩んでいるのなら今すぐ筋トレを始めるべきです。
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